北海道新聞社で2008年より11年間コラムを連載させていただきましたが、紙面改革に伴い、コーナーが終了を迎えました。担当して間もない頃、コラムを切り抜いてファイリングしてくださっているお客様がお見えになりました。芸術のことはよくわからないけれど、どんな方なのか会いたいと思って、と仰ってくださったんですね。読者の方は、人間味を感じたり共感しやすい小さなストーリーを求められている気がして、いつの間にか本業である漆の話から随分と飛ばせていただき、私自身が感動したことを自然に綴っておりました。いつかこんなことを書いてやりたいっ!などと、反逆精神な面も多くありましたが、いい子いい子にまとめていたように思います。もちろん催促が来てから取りかかるという、決して優等生なんかではございませんでしたが。ラストになるとは思わずに書いた最終コラムは「超ドラえもん愛」を書かせていただいた熱を込めたもの。回を重ねる度、改めて文字にすることで、人との繋がり、ご縁によって生かされていることを実感していました。今まで本当にありがとうございました。